ビルの共用施設の見方:ラウンジ・会議室・ジムは物件選びでどう効く?

この記事のまとめ
- ビルの共用施設は、自社の部屋の外にある「みんなで使う設備」
- 使える条件(予約・料金・時間・人数)を、契約の前に書面で確かめる
- 共用の会議室を使えれば、自社の会議室を減らせることもある。ただし、いつでも使える前提にはしない
オフィスビルの中には、入っている会社の社員が使える共用の施設を持つものがあります。たとえばラウンジ(休んだり打ち合わせをしたりできる場所)、貸し会議室やカンファレンスルーム、ジムやシャワー、売店やカフェなどです。
たとえるなら、マンションの「共用のゲストルーム」や「キッズルーム」のようなものです。自分の部屋にない設備を、住んでいる人みんなで使えます。2026年10月に福岡支社の移転を発表したALBONAも、移転先のビルの共用スペース(ラウンジ・ワークスペース・カンファレンスルーム・ジム・スパ&サウナなど)を新しいオフィスの良さとして紹介しています。
共用施設のおもな種類
| 種類 | どんなときに使う | 確かめること |
|---|---|---|
| ラウンジ・ワークスペース | ひと休み、ちょっとした打ち合わせ、気分を変えて仕事 | 使える時間、ほかの会社の人と一緒になるか、電話や会議をしてよいか |
| 会議室・カンファレンスルーム | 大人数の会議、社外向けのセミナー、全社集会 | 予約の方法、料金(無料か有料か)、1回に使える時間、収容人数 |
| ジム・シャワー・更衣室 | 自転車やランニングで通う人、運動の時間 | 利用料、会員登録の要否、使える人数や時間帯 |
| カフェ・売店・食堂 | 昼ごはん、来客へのおもてなし | 営業時間、土日の営業、入居者向けの割引の有無 |
物件選びでの見方
1. 「使えます」の中身を、書面で確かめる
案内の資料に「ラウンジあり」と書いてあっても、使える条件はビルごとに違います。予約が必要か、料金はかかるか、何時から何時まで使えるか、1社あたり何人まで使えるか。契約の前に、ビルの使用細則や案内の書面で確かめるのが基本です。ビルのルールの読み方は「入居ビルのルール(館内規則)」でも紹介しています。
2. 自社の会議室を減らせるか考える
共用の大きな会議室を予約して使えるなら、年に数回しか使わない大きな会議室を、自社の中に持たなくてよいかもしれません。その分、借りる広さや内装の費用をおさえられることがあります。
ただし、共用の会議室はほかの会社も使います。使いたい日に空いているとは限りません。毎週の定例会議や、来客との大事な打ち合わせのように、いつも必ず使う部屋は自社の中に持っておくほうが安心です。会議室の数の決め方は「会議室はいくつ必要?」にまとめています。
3. 費用がどこに入っているかを見る
共用施設を保つための費用は、毎月の共益費の中に入っていることが多いです。共益費が高めのビルは、そのぶん共用の設備が充実していることもあります。賃料だけでなく、賃料+共益費+共用施設の利用料をあわせてくらべましょう。共益費の考え方は「共益費とは」をご覧ください。
4. 社員の声を聞いてみる
ジムやカフェは、使う人と使わない人がはっきり分かれる設備です。内見の前に、社員に「あったら使うか」を軽く聞いておくと、ほんとうに価値のある設備かどうかを判断しやすくなります。
確かめることチェックリスト
- どの共用施設を、どの会社の社員が使えるか(入居者だけか、一般の人も使うか)
- 予約の方法と、予約できるのは何日前からか
- 料金(無料/有料)と、支払いの方法
- 使える時間帯と、土日・祝日の扱い
- 1回・1社あたりの利用の上限
- 来客(社外の人)を連れて入れるか
- 工事や改装で、使えなくなる予定がないか
感想:部屋の広さだけでくらべない
オフィス探しでは、どうしても「何坪で、月にいくら」に目が行きます。けれど、社員が毎日過ごす場所は、自社の部屋だけではありません。ビルのラウンジで気分を変えて仕事をしたり、共用の大きな部屋で全社集会を開いたりできれば、同じ広さでも使える場所はぐっと増えます。部屋の外まで含めて「使える場所」を数えると、物件の見え方が変わると感じます。
よくある質問
- 共用施設が多いビルは、賃料が高い? 設備を保つための費用が共益費などに入るため、高めになることがあります。共用施設の利用料が別にかかる場合もあるので、合計でくらべてください。
- 共用の会議室は、来客との打ち合わせに使える? ビルによって決まりが違います。社外の人を入れてよいか、受付の方法はどうなっているかを、ビルの管理会社に確かめてください。
出典
写真:OFFICEMILL取材/イラスト:unDraw(MIT License)
